ShopSenseショッパーインサイトコラムでは、私たちが日頃実施しているネットワークカメラと動体検知技術を使った顧客行動の分析内容を紹介しながら、どのように活用していくのかを毎回テーマを決めてお伝えしています。

【第22回】カート・カゴと購買行動の関連 (1)
(2010年11月19日)

ドラッグストアや食品スーパーなどの店舗において、カートを押す買い物客、カゴを片手に買い物をする人、あるいはカートもカゴも持たずに店内を歩き回る人がいます。一見すると買物量(商品の購入点数)が多い客がカートを押していると推察できます。しかし実際にカート・カゴの有無によって購買率がどれほど変わりうるのかはなかなか検証される事はありません。(それは調査方法上の制約の問題で、1日中、調査員を店頭に配置して観察するという方法には大変なコストがかかってしまうからと考えられます。)

 

そこで今回のコラムでは店舗におけるカート・カゴ保有率と購買率の関係を探っていきます。図1はカート・カゴの有無によって商品の購買率がどれだけ異なるかを表現したものです。カート・カゴありの場合に買われている商品の購買率は32%(非購買率は68%)です。それに対し、カート・カゴなしの場合に買われている商品の購買率は22%(非購買率は78%)となり、基本的にはカート・カゴを有している場合に商品の購買率は高くなるようです。

図1 カート・カゴの保有と購買の関係図(カート・カゴ保有を混みで集計)

 

さらに「カート・カゴあり」という条件を「カートあり」と「カゴあり」という2つの水準に細分化して同じように購買率を計算した結果を図2に示します。やはり相対的にカート・カゴなしという条件の下での購買率よりも、カートもしくはカゴを持っている場合の方が、購買率が高いことが確認できます。しかし、カートとカゴの間では購買率に差がみられません(カート32%に対してカゴ31%である)。

図2 カート・カゴ保有と購買の関係(カート・カゴ保有を別けて集計)

 

当然ながら最初からいくつかの商品を買おうと目算してきているのであればカゴを持ち、加えて"ついで買い"をすることで各種の商品の購買率は上がると予想できます。しかし実際には1つか2つといった少ない点数であってもカゴを利用する人はいます。そういった顧客がカゴをもったときに購買率があがるのかは今後の調査の課題となりそうです。ただいずれにせよ、購買行動を分析するにあたり、カート・カゴ保有の有無は、買い物に大きな影響を与えていると言えそうです。次回「カート・カゴと購買行動の関連 (2)」は、商品カテゴリー別にその関連を見て行きます。

 

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